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2007/07/22

「だいすき!!」第5巻(続き)

やはり長くなってしまったので、続きを。
前半はこちら→「だいすき!!」第5巻(misc., 2007/07/21)
 
 
第22話~23話。
小学校の担任は、子どもとというよりも親やトラブルと突っ込んでやりとりすることを避けている教員という設定(本文には、関わりを怖がると表現されている)。しかも昨今の話題であるような勝手な親を登場させたりして、今時のレディースコミックっぽいかも。これを2話で終わらせている。でもずっと引っ張ったら「鈴木先生(武富健治、双葉社)」だしねえ。
このへんは実際のエピソードを下敷きにしているのだろうか。私にはよくわからない。
 

第22話~23話のエピソードは担任の悩みを話題に立てるとともに、柚子の不安や頑張りと並行して描かれる。それも興味深いのだけれど、短くするんだ、書かないぞ、と。ただ、実際にはこういう場合ってもっと曖昧な、悪く言えば隠微なかたちになるだろうなと思ったりはする。少しずらして見回すと、存外に類似の状況はある。そしてそれが難しいのだけれど。

もうひとつ、今まで作業所職員として柚子を支えてきていた安西さんが、生活支援センターへと移動! 生活支援センターを登場させたのってヒットです。何で今まで出てこなかったの、ってくらい。でも実際には支援センターのワーカーとか十分な数居ないから、作業所等の職員が動くことも多いかも。また昨今は就労・生活支援センターの増設が図られているところで生活単独は多くないけれど、その辺は話を単純化させているのかもしれない。何にしても、今後の安西さん、そのときどきにお目見えするのではないかと。この際なので生活支援センターの役割や重要性をどうぞ描いていってくださいませ。
 
 
第24話~25話。
ひまわりが「あたしのお父さんは?」と柚子に聞く。ひまわりはお父さんに会いたいのだけれど、会えない。同級生にはお父さんがいるのに。それで一行は草介さん(父親)の育った地へ、そして彼の居た施設を訪ねる。草介さんの親戚の話や親の話は、そういうことはあるなあというネタで、取材ベースかもしれない。
そういえば、信濃毎日新聞の記事で西駒郷の連載があるのだが、そのひとつにやはり軽度知的障害のある人とその年老いた母親が描かれていた記事があった。

お父さんの草介さんのことが思い出として出てくる。柚子と草介さんの馴れ初めも紹介される。ああ、1巻で描けなかったことが、ここで出てきたんだなあ、と。
それで最後の部分はちょっとくるかも。私はひとまず単純に引っかかる。

草介さんは人に話しかけたりするのが苦手な人だったが、柚子と出会って変わっていき、生まれる子どものために就職を考えるまでになったという。簡単に就職できるかは別として、きちんと働きたいという意欲や関わりを持っていく気持ちは、仕事を続けるうえで大切なことだろう。
そして、結婚したいとか誰かと一緒にいたい、あるいはこんな生き方をしたいという、将来に対する明確な気持ちを描けると、じゃ今の暮らしをどうすればよいだろうね、という話に乗ってこれる場合がある。そういう話は以前も消費生活支援のネタで触れた(→小遣い帳(6))。
 

しかし第5巻はやはりこうして悩ましいことがたくさんになってきた。
それだけに母親の柚子があくまでも前向きで挨拶が明るく、そして時には落ち込むけど元気に頑張ろうとする姿が有り難い。**さんはそんなのウソっぽいって言うだろうか。まあいいじゃないですか。重い話は私がblogの別ネタで書いているわけで。それに、こういう状況や関係性を目指して、このジャンル(障害がある親の子育て支援)は頑張っているわけで。

先日もまた知的障害のある母親と、養育が不十分と思われるその子どもの話を聞いた。やはり周囲の支援が薄い。あるいは支援慣れしていない。
 
 
ps
後書きに知り合いの先生との絡みでエピソードが出ていた。作者の愛本さんが大学での講義を依頼されたらしいんだけど、そのときの話。
あはは、なんだか目に浮かぶ>飲み会で約束取り付けた様子
 

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