Valueing People 2001(英国知的障害者白書)(その1)
英国の知的障害者白書は2001年3月に出ている。
→Learning disabilities White Paper
ここをクリックするとValuing People - New Strategy for Learning Disability for the 21st Century というページに至る。そこで Full Text をクリック。392kbくらい。(※以上、リンク先変更に伴い修正;2007/12/31)
本書は、“知的障害者が持てる可能性をフルに生かし、自立し、地域コミュニティの一員として暮らしていけるよう支援するという政策を記した”ものだとのことである(矢部久美子氏、明日紹介)。Valuing People という副題が象徴的なのだろう。
それはそれとして、というか私はすべてを読んでいるわけではないのだが、ここで幾つかの点についてのみ言及しておく。
後で別の話を準備しており、それを書くためには事前に以下を記載しておく必要があるためだ。
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1)知的障害者の定義
英国では learning disabilities とか learning difficulties と言うらしい。難しいことはわからないのだけれど、ひとまずそのように確認する。なお、私たちが学習障害等と呼ぶ人たちについては、specific learning difficulties のように言われるらしく、そのような区分が special needs の概念/認識につながっているらしい。
それでこの白書では、知的障害者の定義として、
・新しいことや複雑なことを学ぶ能力が著しく減じられており、かつ
・社会的な働きも含め、自立して物事に対処する能力が少なく、
・成人期前に発症して発達過程で持続する
ことを挙げている。
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2)知的障害者の数と割合の推定
数の推定は難しいとしているが、それでも算出すると以下のようになるらしい。
すなわち1999年データによると、重度知的障害者(severe and profound)が約21万人。中軽度の知的障害者(mild/moderate)が低く見積もって約120万人/2.5%とのこと。合計すると141万人くらいか。
しかしこの中軽度者推定の120万人/2.5%というデータを真に受けて計算すると、UK総人口はせいぜい4000万人にしかならない。2006年データだとUKの人口は約6000万人(外務省HP、Wikipedia)だが、7年の間に2000万人も増えたとは考えにくく、従って約120万人/2.5%という数字がかなり低い見積であると考えざるを得ない。
それでも頑張って数字を出してみると、知的障害者全体の割合は、仮に141万人として141/4000から141/6000の間にあるということになる。すなわち、2.35%~3.53% うわ、おおざっぱ。
1999年時点でのUK人口を調べればもう少しマシになるのだが、ひとまずこんなところで。
なお、日本では平成17年11月時点のデータでは、知的障害者を約42万人/0.43%と推計している。ほぼ一桁違う。これは他の障害も含めた障害者全体についても言えることである。例えば佐藤(2000)によれば、日本で障害者割合を4~5%と言っているときに、UKは14.2%であった。
この続きはまた明日。
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