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2007/03/07

子育て支援に関する文献紹介

今年度の卒論成果還元の第二弾。

知的障害のある親の子育て支援に関する文献を部分的にではあるが整理してもらったので、これを紹介する。

http://homepage3.nifty.com/mnagawa/#parenting の項目 f に掲載した。
 

知的障害のある親への子育て支援に関する文献的検討 グループ形式の子育てトレーニングを中心に(pdf形式、約200kb)
知的障害のある親の子育て支援に関する文献の紹介(pdf形式、約40kb)

知的障害のある親の子育て支援についてはこれまで幾つかのエントリーを書いてきた。今年度は並行して学生に文献研究をやってもらっていた(ていうかやってくれた)。ジャンルは任せたところ、子育てに関するトレーニング、とりわけ親がグループになって行うトレーニングの部分を中心に調べることとなった。
検討や考察をもうひといき深めてどこかに公表できれば良かったのだろうけど、そういう時間がないとのことで、卒論の一部を簡略にしてもらった。
今回のテーマは、いろんな課題がある中のほんの一部分でしかない。また私たちの関心がここだけにあるのでもない。
しかしこれをきっかけにして、いろんな人が子育て支援のジャンルに関わってくれるようになれば嬉しい。

最終的には、英国のCHANGEのように当事者を中心とした団体がこの活動を推進していくようになればよいのかなと思う。日本はまだ、一部の先進的な地域を除き、そんな話ではなさそうだ。

もうひとつ。
文章を眺めていただければわかることなのだが、子育て困難の理解について“~ができないこと”“~の能力不足”のような認識が主体になっている。研究論文のまとめであってその元がそうなっているのだからやむを得ないのだが、引っかかることは引っかかる。
子育ての困難さは、(a)能力・スキルの問題と、(b)環境や支援の不足と、それから(c)「あなたには無理だ」との前提による壁、だいたいこれら三つもしくはそれ以上の要素から成り立っているように思える。そしてこのように困難な状況であるから、ますます“そんな無理なことなのに、何で子育てなどという大切なことをわざわざやろうとするのか(やらせようとするのか)”のように眉をひそめる人々を増やすこととなる。わかってはいても、研究論文として書くとこうなってしまうのかな。英米でも。私も同じことやったらそうかもしれない。人のことは言えない。
 
 
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既に書いたことだが念のために繰り返すと、“こんな親のところには居ないほうがよい”とか“彼らには子育てはできない”と思わざるを得ないような両親はいる。そしてそれは知的障害の有無にかかわらず、いる。しかしその中の一部は、早期から支援を利用できる環境にあればいい加減な子育てや無謀な子育てに至ることがなかっただろう親なのではあるまいか。その違いを不見識にまとめて考えるべきではないだろうし、またそのようなことについて、例えば英国の努力は参照されて良いのではないか、と私は言っている。
そのような例を、いずれまた示したい。
 

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