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2007/01/25

growth-attenuation treatment(その17)

先日の cartoon 他の資料について教えていただいたお母さん(20歳前後で重症心身障害の娘さんの親)と少しやりとりをしていたところ、次のようなご意見・疑問をいただきました。許可を戴いたのでご紹介します。

 今回のコメントを読ませてもらって、今までこの問題を巡る議論を追いながら漠然とわだかまっていた気持ちが、1つの疑問として焦点を結びました。大事な疑問のような気がするので、書かせてください。
 世間の多くの人には、いわゆる専門家も含め、「重症心身障害」と「植物状態」とを混同して議論している場合があるんじゃないでしょうか。

 あちこちのブログに見られる、これを延命措置と誤解している人や、「そんなことをするよりも、こういう子は静かに死なせてやった方がいい」と書いている人たちの事実誤認のことを言っているのではなく、むしろ分っているつもりで議論している人たちの中のどれほどが、直接的に重症心身障害の障害像を知っているのか、ということです。直接知らないで、イメージだけを頭に描いている人は、そのイメージが重心というよりも実は植物状態に近いものを描いておられるのではないかということです。

 重複重症障害があっても、一人の人間としての人格は全く一般の人と変わらない、だからもちろん個性があるし、普通に心も動けば、人とも係わりの中でそれを表現もするし自己主張もする(方法が限られていたり、信号が弱かったりして、相手によって伝わらないこともありますが)。というのは、私にとっては当たり前すぎて今更改めて確認する必要すらない「事実」なのですが、どうやら世間一般の人にとっては「え? 親の目からすると、この人たちにも価値や個性があるっていうの? (まさか)へぇぇ・・・」てな驚きから、先ず認識がスタートするのかもしれない・・・。ということに、先生の今回のコメントを読ませていただいて、やっと気づいたのでした。

 ブログに多く見られるような「重心児の世話をする大変さも知らない者に批判する資格がない」ということを言いたいのではありません。議論の中で、重症重複障害が植物状態と混同されてしまうことの危険性は、確認しておくべき点ではないかと思うのです。

重症心身障害児者の生(せい;生きていること)のバラエティはとても多様なのに、でもその一般的な理解はとても不十分なのではないか、と私もお答えしています。
たぶん多くの人に、乏しいイメージしか持たれていないのでしょう。私だってあまりわかっていないのですが。ただ、彼らが何も出来ない、感じない、わからない、表示しない、のではないということを、何らかのかたちで多くの方々に理解していただきたいものだと思っています。

英語と欧米事情に長けていらっしゃるので、その後もこのお母さんはいろんな情報をお寄せくださっています。私などぜんぜん及びもつかないくらいで、勉強になっています。みなさんもご存じの書籍を発表していらっしゃる方です。上述の私の希望に応じてくださる文章・エピソードがたくさんあります(^-^) 
 

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コメント

はじめまして 高齢者在宅の仕事をしています。私もアシュリーの件で、ショックを受け、障害をもたれている当事者・ご家族がどのような意見をお持ちなのかな学ばせていただきたく、掲示板にスレしているものです。
このご意見を拝見して、私みたいな若輩者がスレする資格がないと実感すると ともに 世間の方々がもっと正しい認識を得られる場が必要とかんじました。

投稿: toto | 2007/01/28 15:14

>totoさん
私がもっと英文を読めれば、いろいろここにあるよとご案内できるのですが。
ただ、この文章をお寄せくださったお母さんも、知らない人に発言資格はないと仰っているわけではないと思います。私も十分にわかっているわけではありません。
またどうぞいろいろ見渡して、ご検討ください。

投稿: ながわ | 2007/01/28 21:15

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