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2007/01/20

growth-attenuation treatment(その13)

児童精神科医のafcpさんがご自身のblogで本件に関するリンク集を作成している。

重度障害児の成長を止める療法 リンク集(A Fledgling Child Psychiatrist >Pediatrics, Jan. 14, 2007)

afcpさんのところからこちらに来られる方も多いかと思うが、まずは紹介まで。

併せてそのほかの資料も少しあげておく。
 

AAPD (American Association of People with Disabilities)各団体からのコメント

Mencap's response to the 'Ashley' case
Mencap は英国の知的障害者の親の団体。反対の論調。
 
 
それから、これ。
Is It Appropriate to Attenuate Growth in Profoundly Developmentally Disabled Children to Facilitate Their Care? (Lainie Friedman Ross, AAP Grand Rounds 2007 17(1): 2-3)
会員になれば読める。あるいはUS$12.00で2日間閲覧可能になる(その号全部かな)。しかし私が読みたいたった2ページ程度(実質1ページ)のために12ドルというのもなぁ…。
ということで、シャクというかこのままではもったいないので、せめて少し書き付けておく。
肯定的な論調のようだ。何にでも適用されるべきではないものの、このようなタイプの子どもで、十分な情報提供が為されていた親からの要求があった場合にはあり得る、との記述。
また Editors'Note として、ロボトミー手術と同レベルで議論して良いかというとそれとは違うでしょうという言い方もしてあった。
 
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以下は私のコメント。

本件はわかりやすく目につく論点(性的な特徴を取り去るなど)と、もっと微妙で境界的な論点(発達・成長への関与、重度の知的障害がある人の自己決定、重要な他者としての親の位置づけ、判断根拠・材料としての医療と社会資源、など)のそれぞれがあり、複雑に絡まり合っているように思える。これらのうちのいずれかを取り上げて断定的に主張することも出来るし、他方では深く検討することも出来るかもしれない。今回はたまたま?幾つかの象徴的な出来事があったおかげで大きく取り上げられることになったけれど。

そんなことごちゃごちゃ言ってないでもっとシンプルに考えなさい、と叱られてしまうかも知れない。そうした場合、私は今回の手法には消極的な立場にあると言えるだろう。それは前から記してあるとおりで、原則的なところであまりブレることはない。
しかしそれと並行した?論点でわからないところも多いなあと感じるのでこうして引きずっているわけで。

以前他のエントリーでもやったように、それらの思うところは下に分けて書いておく。
 
そして、次のエントリーで、いただきものを紹介します。
本文ここまで。 
 
 
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(以下、分けたコメント)

日本でいうところの重症心身障害のある人の価値や多様性について、あまり評価されていないのではないかとの指摘、これは私も感じる。評価されていないというか、ネット上にある多くの議論があまり認識していないのだろう。
残念ながら彼女の両親もこの点について限定された考えであるように思え、だから結果として一般社会におけるわかりやすい価値観の中で判断が為されているのではないかとの懸念を感じる。ただ私は気が小さいのであまり書いていないだけで。

重症心身障害のある人を介護する職員やそのような子を持つ親から話を伺うと、とても長い時間をその子(子といっても青年・成年である場合も少なくない)と過ごしてきたことにより、彼ら自身が持っている価値に気づかざるを得ないようだ。それは可愛いとか愛らしいとかというだけではなく、人ってどうして生きてるんだろうとか、私とこの子の違いって何だろうとか、なんかこの人はこの人なりに笑ったりむくれたりするじゃないかとか、場合によってはその到達点がかなり深くなることもあるのかもしれない。言葉に表され私たちが聞くことはないにしても(そういうのを某作家は想像できなかったんだが)。それらは一般的なレベルで言うと理解しにくく、認めにくいことなのかもしれない。
と同時に、親は疲れてどうでもいいやと思うこともあるだろうし、介護なんてこんなにたいへんな目に遭いたくないと思うこともあるだろう。
両者はアンビバレントというよりも、当然に両方とも持ち合わせているものなのだと思われる。だからそのような親や職員は「Ashleyさんの親の言うこともわかるんだよねぇ。わかるんだ。でもさ…」と言うのだ。何故そのような、ぐるっと一回り考えあぐねた上での迷いが、あの決定には読み取れないのか。私の読解力がないだけなのかもしれないが。
 

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