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2006/07/31

成年後見とコミュニティフレンド(3)

今のところ、複数後見はあまり認められる例がない。共同後見は更に希有だろう。
複数後見は後見人が複数であり、分担や両者の関係が整理される。共同後見は両者の立場が対等・同等ということだったように理解している。
家裁が複数後見を認めにくいのは、トラブルが起こったときに後見人同士で対立するとややこしいからだ。共同後見ならば更に問題だろう。だから複数後見にする場合であっても、役割分担というか縄張り分けをしておきたがる。例えば身上監護メインと財産管理担当のように。しかし実際問題として、そのように分離した事務が存在するものでもないだろう。

これについて、千葉でも若干は認める例も見受けられるらしい。また東京では、後見の開始後一定期間について後見監督人を付けるようなシステムがあっても良いのではないかと検討をしているらしいことを聞く。この辺りのことは専門家にお任せする。

もし複数後見が困難な場合には、遠い人/近い人のいずれかが後見人となってもう一方が協力するように動ければ良いだろう。例えば知的障害の場合は親が後見人となることが多いが、そうすると難しい事務が分からなかったり、単独で判断したくない問題が生じる場合の相談先が不明のこともある。そうした際に、遠い立場の人が居ると楽だろう。更に、残念ながら親の後見人は子どもよりも先に亡くなる可能性が高い。そうした場合に後見を予め次の人も含めて準備していくことが出来る。その契約を結ぶのが後見人だ。


もともと私たちは、見識の高い専門職後見人でもない限り、後見業務を単独で行いうるとは考えない。また有能であっても遠い立場と近い立場を両立できる人はそうざらには居ないとも思っている。出来ないことはそれを出来る人にきちんと依頼してやってもらえれば良い。
(★このへんは、現在行っている研究会で後見人像としてまとめる予定のものに、一致している)
このような考え方から展開したのが、「チームによる後見と支援」というアイディアである。メインとなる後見人が居て、その周囲に近い人/遠い人など複数名で本人(被後見人等)の後見と生活支援をケアする協議機会を持つように組織する。もちろん簡単なことや緊急のことは身近な人や後見人が行わざるを得ないが、例えばその人の将来的な居所のあり方、財産の使い方、支援方針の取り方などは、単独で抱えて困るのではなく、何名かで話し合っていくことが可能となる。私が現在行っている第三者後見についても、他の人に報告などして見てもらっている。
付け加えると、「チームによる後見と支援」では後見と支援をともに考える点も重要なポイントである。なぜそうしなければならないかは「成年後見とコミュニティフレンド(2)」に書いた。


この応用型として、今は必要ないが将来的に後見等検討の必要な精神障害の方についての見守り(この言葉は曖昧だなあ)をしている例がある。現在は関係を定期的に作ったり、必要な福祉支援機関への繋ぎをして、周囲との関係が切れないようにしている。そして近い将来の状況変化が生じた際には、これに応じて後見も含めた対応と支援を行いたいと考えている。

(続く)

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