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2006/07/26

「アレクサと秘密の扉」 (2)

先日読者モニターに当たった本について書いたが、それの感想を少し。
(以下、blog読者に向けて書いたという文章ではないので、わかりにくいところは申し訳ない)

ひと言で言うと、面白かった。けどもうひとつ物足りない、というところ。これだけの文章量なのだから、要求しても良いと思う。

ネタバレになるのであまり書けないが、目次に書かれている範囲で言うと「セバスチャンの正体」についてはもう少し伏線があったり、何らかの手がかりが置かれているほうが楽しめたろう。また、主人公のアレクサが謎をいろいろ考えあぐねてあちこち行ったり人と話したりする時間がもう少し長く取られていても良かったのではないか。これらの話は第2部で急速に展開する。第1部はそのための下ごしらえという位置づけのように思える。読者がどのように感じるのかわからないが、もっと第1部が少なく、第2部を長くしても良いように感じた。最後の謎解きもあっさりしていて、物足りなく思った。あまり対象年齢は高くないということか。しかしそれにしては文章量があるのだから…
3部作というと最近では「ライラの冒険」を思い出す。あれの世界観の書きぶりはなかなか濃かった。

ひとつだけ、目次や人物紹介から予め読み取れないことに言及する。囚人が本書では出てくる。彼らに烙印が押されているのは時代的なこともあるから受け入れるとして、彼らが何の説明もなく悪者として取り扱われていることは抵抗があった。そういう単純化も含めて物足りなさとして感じられたのかもしれない(最後には、囚人たちの事情にも言及されて終わるのだが)。
でもこんなことを感じる人間はあまり居ないのかもしれず、たぶん希有なコメントだろう。

パーヴィス・コッチャーは面白いキャラクターだった。主人公と絡んでいく過程が本書の物語の楽しさを増していたように思う。これ以上は今の段階では書けないのが残念。

アレクサは或る能力を得て行動する。それがこの本の魅力のひとつだったように思うが、それはいったん失われてしまう。第2巻以降で復活するか? どうやら原書のあらすじなど読むと、そのへんが重要な役割を果たすようだ…
その他あれこれ食い足り無さを感じたが、それらはいずれも第2巻以降に実を結ぶのかもしれない。それは期待して待っていても良いと思われた。

蛇足。221ページ第2行のチェスの駒の配置は誤植だろう。これは今回指摘されるのでたぶん修正される。

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