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2005/02/12

小遣い帳(5)

一人暮らしや夫婦で暮らすようになると、小遣いではなく家計簿に変わる。上で書いたような、居住費や食費、光熱費等も含めて管理しなければならなくなるから。出来る人もいればそうでない人もいる。出来ない場合は支援者と一緒に管理していく。それでも暮らしは続く。
ちゃんと調べていないので確かではないが、グループホームでの金銭管理と独居(含む夫婦)のそれとでは求められるレベルがずいぶんと違うようにも思え、しかし両者はなだらかにステップアップされているわけではない。急に話が変わるのだ。

実際、グループホームの世話人あるいは関係のある支援者に話を伺っても、一人暮らし(あるいは夫婦での暮らし)に向けてグループホームでの金銭管理を支援しているわけではないと言われる。そのような気持ちがそもそもあまり明確ではないか、また気持ちはあっても具体的な手順として計画されているわけでもない。二者間には距離がある。
ではグループホームでの金銭管理と消費は、一人暮らしに向けての訓練過程なのか?と言えば、それも違和感があるだろう。この点ももう少し、知的障害のある本人と支援者が一緒に考えていって良いところだ。そして、統一された答えがあって良いわけではない部分だとも思う。

実は支援者の中には経験則としてそれなりのステップアップ方法論が埋め込まれており、今回それを再発見してみようとの気持ちがあったのだが、今まであまりそのような回答をもらうことはない。
ただひとつ、今回の聞き取りでは、ステップアップという点で少し話があった。支出について、使いたい費目区分ごとに封筒に小分けにしておくと、うまく使っていける人がいるという話だ。しかもそれまで使いすぎたり、不要な費目に多く使っていたりした方が、小分けの工夫を入れることで上手に使えるようになったのだという。ここで上手に使えるというのは、たとえば目的とするやや高額な物品のために、何ヶ月か積み立てをして買っていくことが出来るようになったということを含む。現在は支援者が言わずとも自発的に小分け袋を利用しているらしい。教育や職業支援の中ではときに見かける工夫と同じようなことでも、この領域ではまだコロンブスの卵のごとく、あまり試されていないことなのかもしれない。そもそも、知的障害者の地域生活領域で、消費生活を整理して検討するということ自体があまり行われていなかったのかもしれないが。

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